konosoranoのひとり読書まつり

読書と心の病、日々の気づきを青空とともに。

映画二本の感想~「リリーのすべて」と「キャロル」

 「リリーのすべて」と「キャロル」。

 前者は自分の性に違和感を持ち女性として生きなおすことを願う男性、後者は同性を愛するがゆえに苦しみそれを受け入れようとする女性の物語という、どちらも「性」を扱ったお話しです。

 

 結果、私は「リリー」の方が好きでした。

 タイトルが何か岩井俊二監督の作品を彷彿とさせましたけど、あそこまで救いようがない話ではないです。

 ある場所のシーンから始まって、「この結末は多分こんなだろう」と思われるようなシーンが随所にちりばめられていて、わりと分かりやすい話です。しかし主人公アイナー/リリーは美形で細いけど女性としてはガタイがよすぎてやや無理はあるものの、演技がとても繊細で、心情をよく表現しているので、見ごたえありましたし、身のこなしもエレガントでした。主人公を支えるゲルダも好きでした。人として人を愛している感じが伝わってきました。

 

 「キャロル」は美女二人が主人公なので、まず目の保養になります。しかし、なんか主人公キャロルが情念こめすぎてて、ちょっとしつこいというか、くどいなあという感じが否めませんでした。テレーズは清潔感があって好きでしたけど、二人の関係がどうしても上下関係みたいで、対等な感じじゃない気がしました。好きな方スミマセン。

 

 今後は映画の感想も書いていきたいです。